アメリカで、貨物列車の運行数に変化が起きている。
アメリカレイルロード協会の発表によると、
今年4月に運行された Carload は98万535台。
1年前の4月と比べ、25.2%減少も減少している。
「Carload」とは貨車のこと。
貨物はバルクの状態で載っていて、
トラックへ積み替える際は、積み下ろしの作業が必要になる。
同じく Intermodal Container も減っている。
「Intermodal Container」とは、
海上コンテナをそのまま載せて運ぶシャーシのこと。
列車から積み下ろす際は、
海上コンテナごとクレーンで吊ってトラックに載せればよい。
こちらは17.2%減少の109万5423台となった。
同協会のシニアバイスプレジデントのジョングレイ氏によると、
25.2%Dropは1989年以来、
17.2%Dropは2009年以来の落ち込みだと言う。
これを受け、
CSX、Kansas City Southern、Norfolk Southern、Union Pacific
といった鉄道会社が、
4月から貨物列車を減便している。
米東部に鉄道網を持つ CSX の CEO・ジムフット氏は、
週5日の営業はもはやできない状態だと述べている。
新型コロナの影響で輸入貨物が著しく減少しているため、
西海岸から中西部、東海岸へ伸びる
大陸横断鉄道の需要もひどく落ち込んでいる。
減便の直接的な要因となったのは、
中国国内の工場停止の影響だ。
中国では新型コロナの拡大はすでにピークを過ぎたとされ
工場も操業を再開したが、
輸出需要は未だに低い状態だ。
ロサンゼルス港のジーンセロカ氏は、
しばらくこの状況が継続しそうだと述べる。