ブルームバーグは、ウーバー・テクノロジーズが、米フードデリバリー市場4位のポストメイツを子会社化すると伝えている。ポストメイツの全株式を26億5000万ドルで買収することに合意したという。なお、両社からの正式発表ではない。
アメリカでのフードデリバリー業界のマーケットシェア(売上ベース)を見ると、以下の通り。
ドアダッシュ 44%
ウーバー 23%
グラブハブ 23%
ポストメイツ 8%
日本でフードデリバリーといえばウーバーを思い浮かべる方がほとんどだと思うが、アメリカでは、ドアダッシュがシェア1位である。
ポストメイツはアメリカのフードデリバリー業界で初めてモバイルアプリを使ったフードデリバリーを始めた企業の1つだったが、競争が激化し売上は最盛期の4分の1にまで落ちてしてしまった。2019年2月は公に資金調達を試みたものの失敗。プライベートキャピタルからは、24億ドル相当の事業評価を受けている。
ポストメイツはロサンゼルスと南西部に強い。これはウーバーにとって非常に付加価値の高いポイントだ。
2018年にシェア1位だったウーバーはドアダッシュの勢いに押され、業界3位のグラブハブとの合併に関心を示してきたが昨年交渉が決裂。逆にグラブハブはジャストテイクアウエイと合併することが先月決まった。今回ウーバーは業界4位のポストメイツとの買収交渉を急ピッチでまとめて単独2位に浮上。ドアダッシュを追う形になる。
コロナパンデミックでの利用者増加もあってか、このところフードデリバリー業界の動きが激しくなっている。再編・寡占化がさらに加速しそうだ。