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Rotterdam港 ブロックチェーンでコンテナリリース

海上コンテナが港に着いてからトラックに乗せ換えられるまで、コンテナヤードでの一般的な流れは次のようなものだろう。

まず Freight Forwarder(海運業者)からコンテナの引き取り依頼を受けたトラックドライバーは、船荷書類と照合番号(PINコード)をもってコンテナヤードに行く。
ヤード側では書類を確認するとともに PINコードを照合。
コードが承認されたら、トラックをガントリークレーンの真下につける。
コンテナはクレーンで吊り下げられてトラックのシャーシに搭載され、引き取りができる。

原状では、コンテナのリリースはこの PINコードに頼っている。
ところがこのコードはデジタル化されておらず、照合はマニュアル作業となることが多い。
照合に時間がかかり、積み替えが遅れて荷主からのクレームになったり、あるいはコンテナのすり替えといった詐欺的な目にあうことも無くはない。

このたびオランダのロッテルダム港では T-Minging 社が開発した Secure Container Release という仕組みを利用し、従来のPINコードからブロックチェーン(情報共有)技術を使ったデジタルコードでのコンテナ引渡しに変える取り組みを開始した。
この取り組みには、CMA-CGM、Hapag-Lloyd、MSC、ONE-Line等の船会社と、ハチソン港、ロッテルダム港などが参加している。https://www.portofrotterdam.com/en

安全性を高めるため、アプリケーション開発業者の T-Minging でさえ情報にアクセスすることはできない。
データが不正に盗まれたりコピーされたりするのを防ぎ、第三者が機密情報にアクセスするのを防止してくれる。

ロッテルダム港のディレクターは

「この新たな技術によって我々の港のオペレーションはスマートで迅速でより効率的になる。今回のパイロットプロジェクトは良い例で、コンテナに関わる複数の企業がブロックチェーンアプリケーションを使うことで、安全かつ効率的にコンテナをリリースすることができる」 と述べる。

どんなに安全・迅速に船を運行しても、コンテナヤードで時間をくったりミスしたりしては元も子もない。
単にコンテナの受け渡しだけではなく、サプライチェーン全体の効率化にも寄与するはずだ。 https://www.offshore-energy.biz/port-of-rotterdam-launching-a-blockchain-pilot-project-on-pin-free-container-handling/

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