今回はUSPSについて。
USPSとはUnited States Postal Service で、UPSと混同しやすいのだが、公社USPSと民間企業のUPSは全くの別会社。
USPSもUPSやFedExと同様、コロナパンデミックの最中、取扱い物量の急増でオペレーションが大変なことになっている。
ネットショップの買物が急増し、多くのネット上の売手、小売は割とリーズナブルな配送料だからといってUSPSを利用しているものの、通常配送の場合、多くのところで何日も何週間もDelayが発生。
ネット上で商品のトラッキングができるが、ずっと滞留しているものもあり、消費者同様、小売側もフラストレーションをためている。
ミシガンをベースにするMIガーデナーも配送業者としてUSPSを利用しているが、通常の2倍も3倍もリードタイムがかかっているという。
発送元も発送先もミシガン州域内で完結するデリバリーにも関わらず、トラッキングシステム上、商品全体の30-40%がまず州外に配送されていることになっている。システムが正しく機能していないようだ。
特にシカゴ、ニューヨーク、ニュージャージーで配送業務がパンク状態だ。
一方で、Priority Mail Package と First Class Package に関して言うと4月19日~5月23日のオンタイム率は、
Priority Mail Package 89.5%
First Class Package 92.8%
となっている。
USPSは63万人の従業員を抱えているが、そのうち2,830人がコロナに感染。60人が死亡している。
物量は増えても、感染拡大防止のため、人員は通常の74%程度で回しているという。
アメリカの物流業界において、重要な公共サービスプロバイダーの位置づけと、従業員や社会の安全を守るというバランスにもがいている。