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倉庫ニーズの中心は都市圏の中小施設へ

アメリカ国内の倉庫需要が急増している。

アメリカにおける30日間の商業用賃貸不動産全体の更新件数と契約件数を見てみると、

3/15~4/14 29% ダウン

4/15~5/14 43% アップ

となっている。4~5月にかけて急増していることがわかるが、これをけん引しているのが倉庫需要だ。

しかも2019年の同時期と比べても、2.8%高い。

まだまだコロナ感染者は増える状況のアメリカだが、経済活動は想定よりも早く回復に向かっているようにも見える。

小売、食品、消費財のサプライヤーはe-commerce オペレーションを急拡大させ、それに伴い倉庫需要が高まっている。

最も人気があるのは、1万㎡程度で都市部にある比較的小規模な倉庫だ。

倉庫需要はコロナの最初の1ヶ月は5%ダウンしたものの、5月14日時点では急速に需要を伸ばしている。

特に12ヶ月以下の短期契約が盛んになっているあたり、コロナ特需の先駆けというべきか。

コロナによってサプライチェーンが寸断されるという事態が発生したため、企業はサプライチェーンの再構築を迫られた。

結果として、より消費者に近い都市の倉庫を求めるようになってきている。

中国をはじめとした海外とのサプライチェーンが寸断という報道を耳にすることが多いが、国内取引でも品物が届かないといった状況はこれまでにも各地で発生している。

既に多くの企業は、郊外の倉庫に在庫してある品物を都市近郊倉庫に移動させている。

コロナの自粛中、店舗に在庫を集中させようとする企業がいる一方で、ダークストアフルフィルメントセンターを新設しようとする小売企業も増えてきている。

コロナパンデミックと強制的な行動制限によって、消費地から遠い巨大倉庫ではなく、小さくてもより消費者に近い倉庫の人気が急騰してしまった。

このトレンドは一過性のものか、それともコロナ終息後も続くのか、はたして。

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