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加速するカーブサイドピックアップ

以前オクラホマ州の酒類販売の記事でも伝えた、カーブサイドピックアップ。客はネウェブサイトからを選び、あとは車で店へ行ってカーブサイド専用駐車場に停めるだけ。選んだ商品は店のスタッフが車まで運び、トランクに入れてくれるというサービスだ。

宅配と異なり、商品が配達されるタイミングに自宅で待機する必要もない。自分の好きなタイミングで買い物をして、商品を持ち帰ることができるのだ。さらに店舗内で他の買い物客や店員との接触がなくなり感染リスクが軽減されるとあって、パンデミック下のアメリカでは導入する店舗が激増中だ。

ウォルマートが設立した会員制ホールセールスーパーマーケット「サムズクラブ」は、6月末から全米597店でカーブサイドピックアップを実施すると発表した。16店舗での試験的な実施から、一挙に全店で展開することになった。ただし利用できるのは、サムズクラブのメンバーグレードが「PLUS」以上の会員のみ。

会員はオンラインで注文するか、「サムズクラブ」のモバイルアプリから「Pick up in Club」とマークされた製品を探すことでサービスを利用することができ、月曜から土曜は7:00~21:00、日曜は 10:00~17:00 に引き取りが可能だ。当日引き取りにも対応している。

ウォルマートはコロナパンデミック前からピックアップサービスに着手していた。ウォルマートプラスというサービス名で浸透し、既に多くの消費者が利用している。

サムズクラブのオペレーションチーフ、ランス・デラロサ氏は、このサービス導入を機に、現在のフリー会員にはできるだけ多く「PLUS」にアップグレードしてもらい、ライバルのシェアを奪いたいと述べる。

日本ではあまり一般的とはいえない会員制ホールセール。国内ではまずコストコをイメージするが、サムズクラブは日本未上陸。アメリカでも売上高ベースでコストコが首位で、サムズクラブが2位という位置づけだ。だがコロナパンデミックで不確実性が拡大するアメリカ小売市場。その順位にも、いずれ変化が起きるかもしれない。

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